カタギリのハナクソ道

先日電車に乗っていた時だ。三十前後と思われる見た感じ普通の女性が向かいに座っていた。なにげなく目を向けるとその女性は普通にハナクソをほじっていた。あまりにナチュラルにほじっていたので、ン?と思うのに数秒かかった。近年電車の中で化粧をするのはいかがなものか、とよく言われるがハナクソをほじるよりはよほどいい。百年の恋もさめるっちゅうの!(別にその人に恋してるわけではないが。) しかしながらふと考えてみた。ハナクソは老若男女誰でも溜まるものであり、ハナクソ堀りは避けては通れない道のはずである。しかしながら下品話四天王をウンコ、ゲロ、ハナクソ、耳かきとするならば、(またもや下品な話で申し訳ない。食事中には読まないでね。読まねーか。)ハナクソ掘りはあまり話題にならないように思える。耳かきにいたっては「耳かきって気持ちいいよね〜」などとむしろ下品というより好感触のように思える。これではあまりにハナクソが可愛そうである。窓際族だ。 そこで今回はハナクソ掘りについて考えてみた。ハナクソの地位向上に一役かってみたい。 まずハナ
クソ掘りは私にとってどういうものか考えてみた。すると以外に楽しいものの仲間に入っていることに気付いた。100点を最高に楽しいとし、50点を普通位とすると、60点位に位置する。良いものが掘れた時など心に爽やかな風が吹く。しかも掘っている時はほとんど無我の境地である。多分アルファ波がでていると思われる。ストレス発散にも一役かっているのだ!(なんかあるある大辞典みたいだ。) さて、ハナクソ掘りが楽しいものとわかった上、精神的にも良いとわかった以上、正しい掘り方というのも考えるべきであろう。 私が考えるにハナクソ掘りにはスリーステップある。発掘、成形(整形?)、リリースである。 まず第一に発掘である。これがうまくいかのねば話にならぬ。やはり良い物を掘るつもりならばある程度時間をおかねばなるまい。溜まらないからだ。ハナ風邪をひいて治りかけの時などは好条件といえよう。掘る時は考古学者が化石を掘るように丁寧にやる。乱暴にやると爪で鼻孔をひっかき、鼻血がでてしまう。そうなっては楽しいどころかどんよりした気分になってしまう。気をつけよう!。
次に成形だが、親指と人指し指で丸くするのがよかろう。ここではあなたは土をいつくしみながらこねる陶芸家のような気持ちでやってほしい。指先でその感触を楽しみながやる。気を付けたいのは大きければいいというわけではないし、真ん丸であればいいというものではない。要は成形はアートの世界なのだ!良いのができたかな? 最後にリリースだ。元は空気中にあるほこりなどが鼻毛に捕えられてできるのだから、空気中にかえしてあげるのがスジであろう。釣った魚をまた川にかえしてあげる釣り人のような気持ちでやるのがよかろう。ティッシュにとってゴミ箱行きなどという非道はやめよう。さあ、ポーンとやってみよう!よく飛んだかな? 以上が私の考えた正しいハナクソ掘りの手順である。考古学者、陶芸家、釣り人の気持ちにもなれるバーチャルな行為とわかって私自信、目からウロコである。 と、まあ今回ハナクソについて考察する機会を与えてくれた女性には感謝であるが、その一方で(そんなくだらないこと考えてる暇があったら曲のひとつでもつくらんかい!)と言っている自分がいる。ごもっと
も〜!